最近よく指が攣って痛い…ばね指など手の不調とその原因について

ばね指は手の不調のひとつで、指の付け根に固い部分ができ押すと痛みます。指を動かすと引っかかる症状が出て、起床時が最も症状が強く出ます。日中は症状が軽減しますが、ひどくなると指を伸ばせなくなります。

症状が出やすいのが親指や薬指・中指。小指や人差し指は症状が出にくいです。ばね指は指を曲げる腱に炎症が出て、腱の通り道にある靱帯性腱鞘が引っかかることで起こります。

一般的なばね指の治療について

更年期の女性に多い疾患で、人工透析を受けている人や糖尿病のある人も発症するリスクがあります。ばね指の治療は、3つのステップで治療を行うのが一般的です。最初の段階はストレッチで、指の付け根から上部まで薬を塗り反対の手を使って指を伸ばします。

最初は痛みが出る人もいますが、ストレッチを続けていると動きがスムーズになります。軽い症状なら、ストレッチだけでも十分な回復が可能です。ストレッチを行っても回復しない場合は、次のステップに移り最悪の場合手術を行うこともあるようです。そうならないために当院では、自宅でもできるストレッチの指導なども行っています。

ばね指以外にも手には様々な症状があるんです

手根管症候群

親指から薬指にかけて痛みや痺れがある方は、手根管症候群の可能性があります。手を使うと痺れが強くなり、手を振ってみると痛みが軽くなります。手根管症候群は様々な原因で発症しますが手の使い過ぎや女性ホルモンの急激な低下、関節リウマチなどが主な原因です。

手根管症候群の治療方法は手を安静に保ちます。日常生活の中で、できるだけ手を酷使しないように気を付けます。手首の動きを抑えるサポーターを使うと、無意識に動くのを避けられます。物理療法では患部を温めて痛みや痺れを和らげます。

肘の使い過ぎなどが原因で尺骨神経が圧迫されると、前腕の小指が痺れます。症状が進むと筋肉が徐々に痩せていくので、手が使いにくくなります。肘部管症候群の治療では安静が重要で、肘を曲げ伸ばす回数が多い人は尺骨神経に負担がかかります。

肘を深く曲げないように注意して生活し、痛みがある場合は内服薬を服用して炎症や神経の興奮を和らげることが大切です。

親指CM関節症

親指の付け根が痛む方は、母指CM関節症の可能性があります。親指の付け根にはCM関節と呼ばれる関節があり、関節の軟骨が減って炎症が起きている状態を母指CM関節症と呼びます。母指CM関節症は加齢による変形や過去の骨折、関節の使い過ぎによって発症します。

症状の度合いによっては、病院と連携し治療を進めていく場合もあります。

爪周囲炎

爪周囲炎は、深爪などで爪の周囲が傷ついたときに起きる炎症です。傷がついた部分から菌が入ると、爪の周囲が赤く腫れて炎症を起こし痛みが出ます。炎症が起こると痛みで眠れないケースもあり、悪化すると指先が化膿します。

爪の形に問題がある場合は炎症を繰り返す可能性がありますが、爪の形が正常な人は日頃の注意で予防できます。